レンズを選ぶ時に重要な「最大撮影倍率」と「焦点距離」についてまとめています。
最大撮影倍率
最大撮影倍率は、被写体をどれだけ大きく写せるのかを数値化したものです。
正確には、ピントが合うぎりぎりの距離(最短撮影距離)まで近づいた時、イメージセンサー上に被写体がどれだけの大きさで写るかを示したもので、イメージセンサーに1cmのものが1cmで写れば1倍(等倍)、1cmのものが5mmで写れば0.5倍となります。
最大撮影倍率が大きいほど被写体を大きく写すことが可能で、倍率0.5~1倍のレンズをマクロレンズと呼びます。
例えば、イメージセンサーの大きさが24mm x 36mmのフルサイズ機で、最大撮影倍率1倍のマクロレンズを使うと、横幅約35mmのねんどろいどの顔を画面いっぱいに写すことができます。

1/7スケールフィギュアの顔もここまで大きく写すことができます。

これが最大撮影倍率0.24倍のズームレンズになると、顔を画面の横幅1/4程度の大きさで写すことしかできません。
これ以上被写体に近づくとピントが合わなくなります。

1/7スケールフィギュアなら、上半身のアップが撮影できるぐらいです。

ブログサイズならトリミングして使うこともできますが、マクロレンズを使った方が楽しいのは間違いありません。フィギュア撮影に限ったことではありませんが、物撮りで被写体を大きく撮りたいのに、これ以上寄れないとなった時ほどはがゆいものはないからです。
ちなみに、最短撮影距離が短いほど被写体を大きく写せるといった認識は、半分正解で半分間違いです。焦点距離が同じなら、最短撮影距離が短いほど被写体を大きく写せますが、焦点距離が長くなれば最短撮影距離が長くても被写体を大きく写すことができるからです。また、最大撮影倍率が同じなら、フルサイズ機よりもイメージセンサーの小さいAPS-C機の方が大きく写せます。
少し長くなりましたが、最大撮影倍率1倍のマクロレンズを選ぶのがベストだよって話です。
焦点距離
焦点距離は、レンズの中心点からイメージセンサーまでの距離で、焦点距離が短いほど画角が広く、長いほど画角が狭くなります。
また、撮影距離が同じなら、焦点距離が長いほど被写体を大きく写すことができます。
この辺の知識はなんとなく理解されている方も多いと思いますが、フィギュア撮影ではどんな影響が出るのか?焦点距離によって何が変わるのか?実際に焦点距離を変えて、被写体が大体同じ大きさで写る様に撮影した写真で比較してみます。





焦点距離が長くなるほど撮影距離も長くなっているのが分かります。
また、台座やねんどろいどのホロを比較すると分かりやすいと思いますが、焦点距離が短かくなるほど、パースが強く付いて被写体が歪んで見えます。スマホで撮影した時によく見る光景だと思いますが、近くのものはより大きく、遠くのものはより小さく写る現象です。
正確には、焦点距離が短かくなるほどパースが強く付くのではなく、被写体を同じ大きさで写そうとした時、焦点距離が短かくなるほど、被写体との距離が近くなるので、パースが強く付くと言った方が正しいです。
重量なのは被写体までの距離「撮影距離」です。
例えば、焦点距離70mmで被写体が綺麗に納まる距離から24mmで撮影します。

この写真を70mmと同じ画角でトリミングすれば、70mmで撮影した写真とパースの付き方は同じになります。

撮影距離が同じなら、画角は切り取る範囲が異なるだけだからです。
但し、被写界深度やボケ感は異なりますし、トリミングする範囲が小さくなるほど画質が劣化するので、この方法で全く同じ写真が得られる訳ではありません。また、毎回こんな撮影ブースが写っている写真を撮ってトリミングしていたら楽しくないと思います。
なんとなく焦点距離と撮影距離について理解できたと思いますが、焦点距離24mm~35mmはパースがきつく被写体が歪んで見える&撮影ブースの外が映り込んでしまうので不向き、50mmは妥協点、70mm~100mmは撮影ブースが画角内に収まるかつパースが気にならない距離で撮影可能、100mmを超える望遠レンズは撮影距離が長くなりすぎて室内のフィギュア撮影には不向きという結論になりました。
最後に
フィギュア撮影におすすめのレンズを探している方は、メーカー公式サイトやカタログで最大撮影倍率と焦点距離を必ず確認して下さい。被写体を大きく歪みなく撮影したいのであれば、中望遠(焦点距離70mm~100mm前後)のマクロレンズがおすすめです。
また、焦点距離(画角)はイメージセンサーの大きさによって異なるので、必ず35mm換算の値を確認して下さい。例えば、フルサイズ機で焦点距離90mmのレンズは、APS-C機で焦点距離135mm相当(1.5倍)になります。
ただ、正解がある訳ではないので(背景を広く写したりわざとパースを付けたいなら焦点距離は短い方が向いている)、フィギュアレビューサイト様が使用されている機材を参考にしたり、気に入った写真を撮られている方のレンズを真似してみるのもおすすめです。

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