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黒背景の作り方

黒背景の作り方

黒背景を作る時に重要なライティングとおすすめの背景紙を紹介します。

目次

ライティング

黒背景を作る時に一番重要なのはライティングです。

被写体と背景の明暗差を大きくしてあげるのがポイントで、下記の項目を意識すると黒背景を作りやすくなります。

黒背景を作る時のポイント
  • 照明を被写体に近づける
  • 被写体と背景紙の距離をとる
  • 背景に極力光が当たらないないようにする

この際、ストロボで撮影している方は、ソフトボックスにグリッドと呼ばれる機材をつけてあげると、光の拡散を抑えられるので黒背景を作りやすくなります(影はきつくなる)。定常光で撮影している方は、背景にあたる光を黒レフ等でできるだけカットして下さい。

グリッド

参考までに、100円の模造紙にストロボサイド光x2(グリッドあり)のライティングで撮影してみます。

黒背景のライティング

実際に撮れた写真が下記になります。露出、ホワイトバランス、プロファイルを少し調整しただけで他は撮影時のままです。

100円の模造紙にサイド光x2(グリッドあり)

今回はサイド光を使いましたが、背景にあたる光を調整しやすいトップ光でも黒背景は作りやすいと思います。いずれも、トリミングも考慮してできるだけ照明を被写体に近づける&照明を正面側に配置するのがポイントです。

また、床面を写さなければ、黒背景は黒っぽい背景紙やカーテンでも簡単に作れます(被写体と背景までの距離を長くとるだけ)。

100円の模造紙にサイド光x2(グリッドなし)

ライティングを意識すれば、黒背景にするのはそれ程難しくありません。

ただ、模造紙では完璧な黒背景を作るのは難しいです(黒っぽく見えますが厳密には完璧な黒ではない)。また、床面だけは背景紙の影響を受けやすいので、床面もより黒に近づけたい時は、反射が起きにくい専用の背景素材を使うべきだと思います。

特に、背景に当たる光をカットしきれない斜光や順光気味の光を入れると、黒模造紙では背景がグレーがかってしまうので、ライティングの自由度を上げたい方は、下記で紹介する黒背景におすすめの背景素材の購入を検討してみて下さい。

背景紙

僕が黒背景を作る時によく使っているのは、ウーペブラックハイミロンです。

ウーペブラックは、厚手の紙に布が貼り付けてある背景素材なので、通常の背景紙と同じ感覚で使えます。また、僕は4年以上前に購入した物を今でも使っているぐらい耐久性が高いです。多少の汚れやホコリならライティングでほとんど目立たなくなります。

ウーペブラック

ハイミロンも黒背景を作る時によく使われる素材ですが、布なのでそのまま使うとたるみができてしまいます。

僕は背景紙の上に置いて使っているのですが、フィギュア撮影では若干使い勝手が悪い気がします。

ハイミロン

どちらも黒背景を作る時におすすめの背景紙・布なのですが、フィギュア撮影ではウーペブラックの方が使いやすいと思います。

ちなみに、専用の背景素材を使うメリットは、黒背景をより完璧な黒(黒つぶれ状態)に近づけることができる&ライティングの自由度が増すことです。レタッチで調整することもできますが、よりクオリティの高い黒背景を作るなら専用の背景素材を使うべきです。

黒背景のメリット・デメリット

僕が黒背景で撮影して感じたメリットとデメリットです。

メリットは、背景に余計なものが写らないこと、背景紙の色かぶりの影響を受けないこと、被写体の露出や色味の調整に集中できることです。逆にデメリットは、影がきつくなること(立体感が強調されるメリットでもある)、黒系のパーツは背景に沈みやすいことです。半逆光でエッジにハイライトを入れる等しないと、背景との境界線が曖昧になることがあります。

黒背景のデメリット

また、通常の背景紙に比べて傷やホコリが目立つので(特に床面)、取扱いにも注意が必要です。

露出の調整

黒背景で撮影する時は、露出の調整も必須です。

特に、カメラの測光モードがマルチ(画面全体の明るさで露出を決めるモード)に設定されていると、必ず露出オーバーになります。

露出オーバー

撮影環境にもよりますが、適正露出よりも大体+1EVぐらいは明るく撮れてしまうので、上記の様な写真が撮れてしまった時は、測光モードをスポット測光に変更する。マニュアルで撮影している方は、シャッタースピードを速くする及びF値を絞る(大きくする)。Aモード(絞り優先)で撮影している方は、被写体が適正露出になる様、露出ダイヤルで調整して下さい。

この際、カメラ初心者あるあるなのですが、Aモード(絞り優先)でF値を絞っても露出は変わりません。F値を変更すれば、適正露出を維持するために、シャッタースピード及びISO感度も調整されるからです。マニュアル以外の露出は露出ダイヤルで調整して下さい。

最後に

黒背景を作る時に一番重要なのはライティングですが、専用の背景素材を使えば黒背景が作りやすくなる&クオリティが上がるので、照明を複数使っている方やライティングを試行錯誤したい方は、専用の背景素材の購入を検討してみて下さい。

ただ、ウーペブラックやハイミロンを使っても、ライティングによっては(特に床面)反射を抑えきれない可能性があります。

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